接客でお客様を傷つけてしまうこと
お客様を傷つけたら基本的に接客を止めてください。
私の友人から聞いた話です。
ある大手携帯電話ショップに夫婦二人で行った際に「息子様」と言われたそうです。
その時、一緒にいたのは友人の奥様。
友人の奥様は、私の友人より年齢が10歳ほど年上ということもあり、それが要因になったようですが、お客様対応としては万が一にもあってはいけない対応です。
私がショップのマネージャーなら、別の店舗にそのスタッフを移動させることを考えるレベルの話です。
なぜなら、お客様を傷つけてしまったはずだからです。
「息子様」と呼ばれた私の友人もイラッとしたと言っていましたし、奥様の方も年齢が少し上だということで気にされていることを明言されて傷ついてしまったということのようです。
お客様に不愉快な思いをさせたり、イライラさせてしまったり、怒らせてしまうことは避けなくてはいけませんが、これらはどこの店舗でも接客をする限り必ずついてまわります。
ですが、お客様を傷つけてしまうことはあり得ません。
このような対応が出るスタッフは、日常生活においても言葉の取り扱いを間違えたという理由で人を傷つけているものです。
言葉選びが苦手でも人に対して優しい気持ちのある人は、そういった間違いを意識せずともしないものです。
名前の情報を得ている場合には名前を使ったり、名前すらもまだ分からないケースでは「お客様」「ご家族様」だけにとどめて会話を進めるべきです。
どうしても必要という場合にだけ身分証明書を元に関係をうかがうべきです。
ですが、私の友人の話では年齢も分かる身分証明書を見せていていたのに「息子様」という言葉を使ったようです。
お客様に対して普段からいい加減な心構えで接客をしていると、このようなことになります。
このようなスタッフを他のスタッフの指導係にすることは絶対にあってはいけません。
ですが、こういったことは接客業で頻発しています。
小さな子供をお連れのお母様に対して「お婆様」と言ってしまうスタッフもいます。
考えにくい言葉選びですが、こういったスタッフが現実に存在します。
なぜ、このようなことを厳しい調子で書くかというと、お客様をイライラさせてしまったり怒らせてしまったり、不愉快な気持ちにさせてしまうことは、取り戻しが可能ですが、お客様を傷つけてしまった場合には、もう接客をする側として打つ手がないからです。
ご来店頂いたお客様を傷つける。
これは接客の範囲には全く無い話です。
お客様を深く傷つけてしまうような人は、おそらく直接お客様と対面する仕事には向きません。
だから、一度こういったミスを犯してしまった人は、次はないというくらいに反省して仕事としての接客を本気で考えるべきです。
この意味は本来やりたくない仕事をしているのではないかということです。
次はないということは、次に同じミスをしたらもうお客様と直接対面の接客は止めるべきということです。
これは私が数多くの店舗スタッフを見てきた経験からも断言できることです。
こういった点について、学校の勉強が出来るとか出来ないといった事にはあまり関係がないと私は見ています。
接客を心から前向きに捉えているのかどうかという事が多くの場合に関係しているのです。
小手先の接客ノウハウや接客マナーで対処しても無駄です。自身の心構えを改善すべきなのです。明るくハツラツとしていて、お客様に奉仕をしようとする心構え、これが完全に無くなっている時にお客様を傷つけてしまうものです。
具体的な事例から接客の姿勢を再度点検しましょう
(2018/09/25 追記)
大手コンビニ店にてお客様にセクハラ行為をしていたとのニュースが流れています。
このようなセクハラ行為も既に「接客」の領域にはありませんね。
残念ながら、仕事としても全く成り立つものではありません。
このような水準のことで失敗してしまった場合、もう接客という仕事を選択しない方が良いと私は思っています。
「失敗」という言葉自体も相応しくないと考えています。
ところで、お客様の方から言い寄られてしまった場合はどうすべきかという問いが生じることもあると思います。
その場合にも気を付けるべきポイントはお客様を絶対に「傷つけない」ということです。
ですが、願望が満たされなければ人は誰でも残念な気持ちになることでしょう。
そうであったとしてもお客様に対して誠実に最後まで接するという気持ちを維持し続けることが大切。
この基本姿勢の元、お客様に応じた対応をすべきです。
お客様が特殊な方で個別対応が明確に必要になる場合には組織単位、チーム単位での対応も必要になってくると思います。
その凛とした姿勢は、そういった出来事をあまり近くに引き寄せないものです。
お客様に誠実に向き合う姿勢は、接客におけるトラブルを少なくします。
もちろんトラブルが無くなるわけではありませんが、仮にトラブルが発生したとしてもそのトラブルを大きなものにしないために有効な姿勢でもあると言えます。
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