接客の原則ーGIVEの程度2
接客と完全なる奉仕。
ある大手ホームセンターに行ったときのことでした。
このホームセンターは色々なものを取り揃えている大型ホームセンターなのですが、そこでは自転車も販売されており、そのため自転車修理も行っています。
私の自転車は安物を購入したこともあり、メンテナンスも何も行わず、雨ざらしのまま常に家の前にとめている状態になっていました。そのため、使う時にも非常に汚れたままの状態でいつも乗っていました。
この自転車も数年乗った後、ついにペダルをこぐ度に、ガチャ、ガチャっと音がなるようになり、チェーンがうまくハマっていないようでした。
そこで日曜日にこのホームセンターの自転車販売所に向かい、そこで担当のお兄さんに見てもらったところ、チェーンもしくは、チェーンを引っ掛ける歯車が劣化してうまくハマっていないようだとの見解を得ることができました。
おそらくもう寿命だろうと思っていたので、すっきりしました。
さて、ここまでのストーリーだけでは、あまりにも普通すぎると思うのですが、実はそうではありません。
この自転車修理について日曜日は受付のみで、基本見てもらうことはできません。
それから、担当のお兄さんは自分の見解を発する前に、さび付いたチェーンで固まった部分を何度も何度も柔らかくして、その手はチェーンの錆でひどく汚れてしまっていました。
自転車用のスプレー油を付けては何度も何度も固まったチェーンを素手でほぐしたためです。
それから、何度も何度もチェーンを回しては歯車とチェーンの引っ掛かりを見た上で、見解を発したのです。
そのため、手は非常に汚れてしまい申し訳なく感じました。
そして・・・これが無料です。
お金をお支払いしますよ!!と言ったのですが、受け取られませんでした。
完全なる奉仕。
このようなことが出来るでしょうか?!
このようなことをされたら、もうここで自転車を買わないと気がすみません。
心が完全に打たれてしまっているためです。
人間というものは、多くの場合、そういう生き物です。
商売繁盛の秘訣は、完全なる奉仕、完全なるGIVEなのです。
商売繁盛を目指すのであれば、GIVEの程度はこのようなレベルのものを維持する必要があります。
自分のことはお構いなし、完全にお客様にとって最善を尽くす姿勢がお客様を完全に満足させながら、収益を得る秘訣なのです。
仮にこのお兄さんが本当は休みだし、無料で手を汚したり有料のオイルを使ったりするのはおかしいな!!と思って、その場限りの返答をしていたとしましょう。
その場合、私はどう思ったでしょうか?
これを考えてみると、「なんて不親切だ。日曜だって実際は働いているのだから、ちょっと位見てくれたっていいじゃないか」なんて思ったかもしれません。
このように思わなくても、感動を得ることは絶対に無かったと思います。
商売は一見すると不合理に思えることでも、お客様のために完全に奉仕する姿勢があれば、すべての不合理が、完全にひっくり返り、合理的な収益構造へと転化するということが多いのです。
そして、これこそが商売の本体、本質に添った商いの方法なのです。
ですから、現在、商売をされているという人であれば、この本質の上を歩いているかどうか、是非とも点検してください。
何かを購入してくれたら、これをプレゼント!!という形の商売をしている場合も多く見かけるのですが、これは競争思考によって生じるものです。
ですので、もちろん悪くはないのですが、これで感動することは多くの場合にないのです。
商売の本質は、何かをお客様が購入してくれたから、こうする!!というものではありません。
そもそも、はじめから感動を与えるような動きをする。完全に奉仕するという姿勢なのです。
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